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コラム

2019年07月11日

保育園・幼稚園ICT導入について

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近年、日常生活やビジネスの中で欠かせない技術になりつつあるICTですが、保育園や幼稚園の現場でも働き方改革や保育の質の向上につながると期待されています。
ICTとはInformation and Communication Technology(情報通信技術)の略で、PCやスマートフォンなどの通信技術を活用した、新しいコミュニケーションシステムの総称です。煩雑な事務業務の簡略化や、職員同士の情報共有、保護者連絡の円滑化など、保育園・幼稚園で導入するメリットは大きいと考えられています。

今回は、保育園・幼稚園ICTの導入が経営者・運営会社にもたらすメリットを中心に、ICTシステムを選ぶ際のポイント、導入の手順、利用できる補助金などについても具体的に説明していきます。

保育園・幼稚園ICTシステム導入のメリット

保育園・幼稚園の経営者や運営会社にとって、ICTの導入は「事務手続きの効率化」や、「利便性向上による保護者満足度の向上」などの効果があります。ここではそれぞれのメリットを個別に見ていきましょう。

事務手続きの効率化について

保育園・幼稚園のICTの中でも、特に「登降園の記録・集計」「延長保育の受付・記録」「チャットなどを利用した連絡システム」「書類作成サポート」「お知らせ・情報共有」といった機能は、管理運営に伴う事務手続きの効率化に役立ちます。

「登降園の記録・集計」

保育園や幼稚園に設置されたタッチパネル・ICカードリーダーなどを保護者が操作することで、登園・降園時間を記録する機能です。慌ただしい時間帯でもスムーズかつ正確に記録を残せるうえ、保育料計算にかかる事務作業の簡略化にも役立ちます。

「延長保育の受付・記録」

延長保育の申込みをシステム上で受け付けることで、電話を受ける際の時間や手間はもちろん、連絡ミスをなくすことも可能です。システムに正確な記録を残しているため、料金計算のミスも防げます。

「連絡帳・遅刻・休み連絡システム」

多くの保育園・幼稚園ICTでは、保護者から園への連絡、園から保護者への連絡をアプリ上で行うことが可能です。従来は電話で受けていたお休みや遅刻の連絡も、システムを通して通知されれば事務負担の軽減になり、保育士間の伝達ミスも防止できます。
園から保護者への連絡帳でのやりとりはもちろん、保護者全員に宛てた一斉配信も簡単にできるため、保護者との連絡にかかる時間や手間を大幅に削減できます。

「書類作成サポート」

指導計画や保育日誌の作成といった日々の事務作業を、テンプレートや文例などを通しサポートする機能です。
自治体のシステムと連携できるICTシステムなら、管理者の事務処理を大きく減らすこともできます。またペーパーレス化により、経費削減にも貢献します。

「お知らせ・情報共有」

保護者向けの「お知らせ」や園内の「情報共有」をシステム上で行えば、印刷や配布の手間がかかりません。履歴が残るため、配布漏れや共有漏れを防ぎ、相手が閲覧したかどうかについても確認できます。必要があればお知らせの再配信も容易です。

保護者の利便性向上について

保育園・幼稚園の経営者や運営会社にとって、保護者の満足度向上は非常に重要です。
この点、保育園・幼稚園ICTの「登降園の記録」「延長保育の受付」「チャットなどを利用した連絡システム」「お知らせ」などの機能は、保護者の利便性に大きく貢献し、満足度を向上させます。

「登降園の記録」

タッチパネルやICカードリーダーで登降園を記録するICTシステムなら、正確な記録を一瞬で行うことが可能です。このため記入ミスの心配がなく、紙に記入していた従来のシステムのように、順番待ちなどに時間を要することが少なくなります。

「延長保育の受付」

突然の用事や仕事の都合で急遽延長保育が必要になった場合も、保育園・幼稚園ICTシステムならすき間時間にアプリから連絡できます。
電話のように連絡の場所やタイミングを気にする必要がないため、保護者にほとんどストレスを感じさせません。

「アプリを利用した連絡システム」

園への電話が集中しやすい登降園時などは、保護者がお休みや遅刻の連絡をしようとしても、「話し中」でつながらないケースがあります。この点ICTシステムのアプリを使った連絡なら、登降園の時間帯はもちろん、夜中や電車の中からでも気兼ねなく連絡することが可能です。

「お知らせ」

ICTシステムのアプリなどで配信される「お知らせ」は、紙のお知らせのように紛失する心配がありません。またスマホやタブレットがあればいつでもどこでも閲覧可能です。

保育園・幼稚園ICTシステム導入のデメリット

経営者や運営会社、また保護者にとってもメリットの大きい保育園・幼稚園ICTシステムですが、導入に伴う課題やデメリットも存在しています。ここでも運営側と保護者側に分けて、それぞれのデメリットを見ていきましょう。

運営側:導入コスト、保育士の研修

経営者や運営会社にとって、保育園・幼稚園ICTシステム導入に伴う大きなデメリットは「コスト」です。導入コストの内訳には次のようなものがあります。

「ハードウェアの購入コスト」

保育園・幼稚園ICTシステムを導入するには、パソコンやタブレット、タッチパネルやICカードリーダーといった各種ハードウェアが必要です。特にタブレット等の端末は、十分な数を用意しないと「利用の順番待ち」が発生してしまい、かえって業務効率を悪化させる恐れがあります。

「ネットワークの構築コスト」

保育園・幼稚園ICTシステムはネットワーク上で機能します。このためシステムを導入する際は、園内はもちろん、園外とも安定して通信できる環境を構築しなければなりません。

「スタッフの教育コスト」

保育園・幼稚園ICTシステムに限らず、どのようなシステムも慣れるまでにある程度時間がかかります。
IT機器にあまり馴染みのない人を含め、すべてのスタッフが必要な操作を覚えられるよう十分なトレーニングをする必要があります。

保護者側:システムへの理解(操作方法など)

保護者も保育園・幼稚園ICTシステムの操作になかなか馴染めない人がいます。「システムを使えない」「使いにくい」という不満を少しでも減らすため、保護者にも操作方法を理解してもらえるよう、操作説明やトレーニングを行う必要があるでしょう。

保育園・幼稚園ICTシステムを導入するには?

保育園・幼稚園ICTシステムを提供する会社はたくさんありますが、提供される機能や費用はそれぞれ異なります。このためシステムを導入する際は、自分たちの保育園・幼稚園に合ったサービスを提供してくれる会社をしっかり見極めることが必要です。ここではサービスを選ぶ際のポイントと、導入の手順・費用について説明します。

サービスを選ぶ時のポイント
「保育施設向けの開発経験や実績が豊富な会社を選ぶ」

デザインが良くてもシステムやサービスが保育園・幼稚園ならではのニーズにきちんと対応していなければ意味がありません。
保育園・幼稚園ICTシステムを導入する際は、保育施設向けシステム開発の経験が豊富な会社を選ぶようにしてください。

「導入前に相談できる」

施設に必要な機能を見極めることは決して簡単ではありません。ICTシステム選びで失敗しないためにも、予算・施設の環境に合った機能の提案や、効果的にシステムを活用するためのアドバイスをしてくれる会社を選ぶことが重要です。

「サポート体制がしっかりしている」

使い方で困ったときやトラブルが発生したときに、すぐに連絡がとれ、十分なサポートを受けられることも重要です。ユーザー専用ダイヤルが用意されているかどうかがひとつの目安になるでしょう。出張サポート対応をしてくれる会社なら、なお安心です。

「定期的なアップデートがある」

導入したICTシステムを長く快適に使うために、ユーザーの意見などをもとに定期的なアップデートを行い、システムのブラッシュアップや新機能の追加をしている会社を選びましょう。

「さまざまな端末に対応している」

保育園・幼稚園ですでに使用している端末や保護者が持っているスマートフォン・タブレットなど、さまざまな端末に対応できるICTシステムなら導入時の負担をある程度抑えることが可能です。

導入手順について

保育園・幼稚園ICTシステムの導入は、以下のステップで行います。

1.保育園・幼稚園ICTシステム導入の目的を明確にする

自分たちの施設で改善したい業務を洗い出し、それがICTシステムの導入によってどのように改善されるのか、なぜICTシステムを導入するのかをはっきりさせます。これによって必要な機能とそうでない機能をしっかり見分けることができ、必要以上に複雑で使いにくいシステムを導入したり、導入時に無駄なコストがかかったりするのを避けることができます。

2.条件を満たしたサービスを見つける

導入の目的に合わせて、必要な条件を満たしている保育園・幼稚園ICTシステムを見つけます。(※上記「サービスを選ぶ時のポイント」も参考にしてください)

3.導入シミュレーション

施設の規模やスタッフの人数、利用者の人数、考えられるトラブルなど、具体的な状況を想定しながら導入シミュレーションを行います。

4.デモンストレーション

お試し用の無料アカウントを利用したり、デモンストレーション用の機材やアカウントを利用したりして、デモンストレーションを行います。

5.必要な機材や環境を整える

本格的にICTシステムを導入するために必要な端末やネットワーク機器などを確認し、必要な機材の購入やネットワーク構築などの準備をします。特にネットワーク環境のチェックはしっかり行ってください。

6.導入スケジュールを立てる

機材の購入やネットワーク工事、スタッフの研修などに必要な時間を確認し、園の行事などと重ならないように導入スケジュールを立てます。

7.保育園・幼稚園ICTシステムの導入

導入費用について

保育園・ICTシステムの導入料金は、「初期費用」と「月額費用」に分けられます。
具体的な料金設定はサービスの提供会社によってさまざまです。候補の会社がある程度決まったら詳しく問い合わせてみると良いでしょう。

※関連記事「保育園・幼稚園ICTシステムを上手に使うには?」はこちら

ICT補助金制度について

保育業界の働き方改革や保育の質の向上を図るため、保育園・幼稚園ICTシステムの導入に国や自治体が補助金を支給する制度が用意されています。

次にご紹介するのは一例ですが、補助金制度は実施年度によって実施内容や応募期間が変わることがあります。また、自治体によっては独自の制度を用意していることもあるため、利用を検討する際は役所などに必ず問合せてください。

・厚生労働省の制度

「時間外労働等改善助成金(職場意識改善コース)」
最大100万円を上限に、労務管理用ソフトウェアや一定の機器(パソコン、スマートフォン、タブレットは含みません)の導入、研修にかかった費用の4分の3までを補助する制度です。※申請窓口となる自治体により実施スケジュールなどは異なります。

・文部科学省の制度

「園務改善のためのICT化支援」
最大72万円を上限に、ICTシステムの導入費用の4分の3までを補助する制度です。なおパソコンなどの機器については、全体費用の半額以下が補助の対象となります。※申請窓口となる自治体により実施スケジュールなどは異なります。

・経済産業省の制度

「サービス等生産性向上IT導入支援事業」
450万円を上限に、事前に登録されたITツール(ICTシステムを含むソフトウェア等)導入費用の半分までを補助する制度です。

・自治体の制度

「保育所等におけるICT化推進事業」(東京都)
ICTシステム導入費用の一部を補助する制度です。※市区町村により取り組みが異なる場合があるので詳細は自治体にお問合せください。ご参考までに東京都の場合は対象施設1か所当たり上限200万円の4分の3までを補助となっております。

まとめ

今回の記事では、保育園・幼稚園ICT導入によるメリット・デメリットをはじめ、ICTシステムを選ぶ際のポイントや導入の具体的な手順、各種補助金・助成金制度について説明しました。ぜひとも施設に合ったICTシステム選びの参考にしていただければ幸いです。

なお、ICTシステムの「KidsDiary」には今回の記事でご紹介した機能はもちろん、その他のお役立ち機能も搭載しております。また、「IT導入補助金」の支援事業者として、経済産業省より採択されているので補助金の利用もできます。保育園・幼稚園ICTシステム選びをする際はぜひ参考にしてみてください。

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