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コラム

2019年09月02日

保育所保育指針の5領域に合わせた指導案を作成するポイント

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保育の考え方や指導案の作成、保育園の運営を行うための「保育所保育指針」が、2018年4月に厚生労働省より改定されました。特に認可保育園の運営者や保育士の方にとっては、新しい保育所保育指針で保育の方針がどのように変わったのか、今後は指導案をどのように書けばよいかなど、さまざまな点が気になることでしょう。

そこで、今回の記事では、新しい保育所保育指針の概要に加え、現場の保育士が受ける影響、特に指針に基づいた指導案作成の具体的なポイントについて説明していきます。

保育所保育指針とは?改定前と改定後の違いについて

保育所保育指針は保育園の質を一定に保つこと

保育所保育指針というのは、保育園の保育の基本となる考え方、保育のねらい・内容といった「保育の実施に関わる事項」と、保育園の「運営に関する事項」を定めたものです。保育の内容は、各保育園が独自に作成しますが、保育所保育指針は全国の認可保育園の質を一定の水準に保つ上で、「保育所、保育士等にとって、自らが行う保育のよりどころ」となります。

保育所保育指針が初めて制定されたのは1965年です。その後、1990年、1999年、2008年にそれぞれ改定され、今回(2018年)で4回目の改定となり、全ての子どもが健やかに育つ取り組みになることが求められています。

保育所保育指針の改定・保育園の在りかたを再確認した5項目

今回の改定では、基本的な方向性として、以下の5項目が挙げられました。

1)乳児~3歳未満児の保育についての記載を充実させること
2)幼稚園や幼保連携型認定こども園の役割とされてきた「幼児教育」について、保育園も積極的な役割を担うこと
3)乳幼児一人ひとりに合わせた健康支援・食育推進の取り組みや、安全な保育環境の確保に努めること
4)保護者、家庭、地域との連携や協働を重視すること
5)職員の研修機会を確保と充実を図り、保育の質や専門性を高めること

もちろん、これらの項目は、従来の保育所保育指針を大きく変化させるものではありません。それぞれの内容を通し、ニーズに対する保育園の在りかたをあらためて確認したものといえるでしょう。

保育の内容

新しい保育所保育指針では、乳児〜3歳未満児の保育の取り組みやすさという視点に立ち、保育の内容について「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」という3点が明示されました。

健康および安全

健康と安全の分野では、特に子どもの健康支援や食育、アレルギー対応、保育中の事故防止などに向けた体制作りや、関係機関との連携などの重要性が強調されました。また、災害発生時に、保育園が地域を支える役割を果たすための危機管理の体制作りも示されました。

子育て支援

多様化する保育ニーズや児童虐待防止、発生時の的確な対応など、保護者に対する保育園が担う役割は増しています。そのため、保護者と連携して子育てを支える、地域や子育てを支援する各機関などと連携・協働する必要性が強調されています。

職員の資質向上

保育園が保育の質を向上させるためには、職員にどのような役割や専門性を求められているか理解し、資質向上のために体系的な研修計画を立てること必要です。保育現場の研修実施方法について、施設長の役割や研修の実施体制の方向性や具体的な方法などが明確化されました。

指導案作成のポイントは?目指す子どもの姿を意識すること

保育所保育指針は、それぞれの保育園において指導案を作成する際のよりどころです。具体的には、従来からの保育所保育指針に含まれている「5領域」に加え、新しい指針に明記された「3つの柱」や「10の姿」を意識した指導案作成が求められます。

5領域とは?子どもが成長するための教育目標

5領域とは、保育の目標を達成するための教育目標のことで、「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5つに分かれています。それぞれの領域に対して「ねらい」と「内容」が設定されています。

指導案を書くときに「5領域全てを含めるべきか」と意識してしまい、指導案作成を非常に難しく感じてしまう方も多いでしょう。

しかし、5領域は、子どもたちの個性や能力を伸ばすことを目標としたものです。そのため、それぞれの領域に対してあれこれ考えるのではなく、「子どもが楽しみながら成長するにはどうしたらよいか」という大きな視点に立って指導案を作成することで、5領域を自然と満たすことができます。

3つの柱とは?小中学生につながる幼児教育の在りかた

改定された保育所保育指針には、新しく「3つの柱」が記載されました。3つの柱とは、子どもたちの中に「育みたい資質や能力」のことです。

(ア)豊かな体験を通じて、感じたり、気付いたり、分かったり、できるようになったりする「知識および技能の基礎」
(イ)気付いたことや、できるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする「思考力、判断力、表現力等の基礎」
(ウ)心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする「学びに向かう力、人間性等」

ここでポイントとなるのは、「~の基礎」という部分です。小中学校の学習指導要領にもよく似た3つの柱が出てきますが、「基礎」という言葉は使われていません。つまり、3つの柱とは、「小中学校での学びのための基礎」という幼児教育の在りかたを明記したものというわけです。

そのため、これまで行ってきた保育を変える必要はありません。同様に「子どもが楽しみながら成長する」ことを意識した指導案を作成してください。

10の姿とは?子どもの姿の中から、「10の姿」につながるものを探す

10の姿とは、幼児期の教育から小学校教育へつながる豊かな教育活動が展開されるための「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として挙げられた10項目のことです。

1)健康な心と体
2)自立心
3)協同性
4)道徳性・規範意識の芽生え
5)社会生活との関わり
6)思考力の芽生え
7)自然との関わり・生命尊重
8)数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚
9)言葉による伝え合い
10)豊かな感性と表現

それぞれの「姿」は決して新しいものではなく、従来の5つの領域が目指していたものを具体的に表現し直したものです。
そのため、指導案に取り入れる際も、従来と違う特別なことをする必要はありません。これまでと同様に、目の前にいる実際の子どもをしっかり観察し、10の姿につながる体験を見つけて指導案に盛り込むことが重要です。

「目指す子どもの姿」を想定した指針を立てる

「5領域」に盛り込まれた「ねらい」と、それを具体的に表現した「10の姿」は、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を想定していますが、あくまでも「目指す子どもの姿」です。100%の実現を求めるものではありません。
実際の保育の現場では、子どもの発達段階に応じて、これらの指針を段階的に達成できるように目指していくとよいでしょう。

保育支援システムで職員の資質向上

新しい保育所保育指針の下でも、指導案の作成は従来とほとんど変わりません。とはいえ、指導案作成は負担がかかるものであり、作業に追われるあまり、職員の資質や保育の質を向上させる余裕がなくなってしまっては元も子もありません。

指導案作成は定型文機能を使って効率アップ

そこでぜひ活用してほしいのが、保育園向けのICTシステム(保育支援システム)です。テンプレートや定型文、過去の指導案を参照しながら指導案を新規作成できるため、作業効率が上がるのはもちろん、若手保育士を指導する手間を減らすことにもつながります。

参照:厚生労働省「保育所保育指針解説」

まとめ

今回は、2018年に改定された保育所保育指針の概要や改定の方向性、新しい保育所保育指針に基づく指導案作成のポイントについて説明しました。また、指導案作成の作業効率をアップや保育士の質の向上に、保育園向けICTシステムが役立つかと思います。ICTシステムの「KidsDiary」では、効率よく指導案が作成されるだけでなく、さまざまな機能も搭載しております。ICTシステムを選びの際には、ぜひ参考にしてください。

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