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プレスリリース

2017年06月15日

キッズダイアリー 保育士に寄り添うアプリ

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日経産業新聞

IT(情報技術)を活用して保育所の業務を効率化するアプリを提供するキッズダイアリー(東京・渋谷)のスタンリー・ン・イエンハオ社長(32)はマレーシア出身だ。日本で生まれた子供を保育所に入れるのに苦労した経験から昨年起業した。「現場目線を大切に待機児童問題を解決したい」と意気込む。

「いかに保育士のストレスを改善できるかという目線でアプリをつくっている」。スタンリー・ン社長はこう話す。開発者として自ら保育所に足しげく通い、保育士や職員に「困っていることはありませんか」と質問して回る。集めた情報を基に、すぐに新たな機能を追加するスピード感が持ち味だ。

マレーシア出身のスタンリー・ン社長は18歳のときに来日した。日本語学校に通い、東京農業大学に入学。卒業後はIT企業で顧客サポートやスマホアプリの開発を担当した。前職のGMOメディア(東京・渋谷)で手掛けたカメラアプリ「ガールズカメラ」は世界で3800万ダウンロードを記録。充実した会社員生活を送っていた。

転機は2年前にやってきた。日本人の妻との間に子供が生まれた半年後、保育所で預かってもらおうと申し込んだが、認証保育所に入れるまで1年もかかった。

共働きのため、保育所を探して地方に移ることはできない。子供の面倒を見てもらう身寄りも近くにいない。そんなとき「保育園落ちた日本死ね」というブログに関する新聞記事を見て共感した。子供は保育所に通い始めたが、待機児童問題は他人ごとではない。原因を調べ行き着いたのが、保育士の労働生産性の低さだった。

勤めていた会社を辞め2016年5月にキッズダイアリーを設立した。アプリは保護者と保育所長、保育士の3者を結ぶ。保育所によってITの理解度や管理方法が異なるため、必要な機能に絞ってカスタマイズした専用アプリを開発する。

「IT導入によって作業量が半分に減った」。東京都杉並区にあるイマジンJapan荻窪児童園の渡辺貴園長は喜ぶ。同児童園では毎朝、子供を連れてきた保護者が入り口に置かれたタブレット(多機能携帯端末)画面の入室ボタンにタッチする。欠席や遅刻のときは保護者がスマートフォン(スマホ)のアプリで連絡すると児童園側の端末に届く。わざわざ電話する必要はない。

同児童園がキッズダイアリーのサービスを導入したのは昨年12月。それまで行政に提出する日報は園児が帰った後に手書きで作成していた。こうした書類作成などの事務作業が残業の原因になっていた。アプリを使えば、出欠記録や退出時間を入力するだけで自動で書類を作成できる。

アプリは保育士や保護者とのメッセージ機能も備えており、感染症の発生や「あそこに蜂の巣を見かけた」などという危険場所の通知もタイムリーに実施できる。渡辺園長は「作業時間が減った分、子供と接する時間が増えた」と笑う。

現在注力するのは子供の健康状態を管理する機能だ。平均体温や身長・体重、睡眠時間、ワクチンやアレルギーなどの情報をアプリで記録。食事や睡眠、排せつの時間を画面の時計盤上に表示し、子供の1日の過ごし方が一目で分かるようにした。さらに体温を測って入力する手間を省くため、無線通信に対応した体温計と連携する機能の開発も進めている。

月額料金は児童数に応じて変動し、30人までの場合は1万円とする。すでに10カ所の保育所が導入、17年末までに150カ所を目指す。「2年後には企業の保育所参入が増え、保護者が保育所を選ぶ時代になる」。スタンリー・ン社長はアプリを通じて保育現場の負担を減らすばかりではなく、保育所のサービス向上にもつなげる考えだ。

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